齋藤力

"自分自身に合う洋服"についてDORSOが思うこと

お客様との会話の中で最も多くいただくご質問やご相談をご紹介致します。

オーダーもしくはオーダーメイドで仕立てた洋服と既製品の洋服の違い
オーダースーツを扱っている店ごとの違いは何なのか
オーダーした洋服の着心地が必ず自分に合うのか
オーダーした洋服がイメージ通りに仕上がるのか
自分自身に合う洋服が分からない
生地を見ていても仕上がりのイメージができないからオーダーは難しい
オーダーに興味はあるが、自分に何が合っているのか判断できないから一歩を踏み出せない

お客様ひとりひとりがオーダーに対して抱かれる期待・不安・疑問はそれぞれかと思いますので、今回のブログでは、"⑤自分自身に合う洋服が分からない"をDORSOなりに考えていきます。

自分自身に合う洋服を探す手段として、既製品を店舗で購入する・既製品をオンラインショップで購入する・オーダーで仕立てるといった3つの手段に分けて話を進めさせていただきます。
既製の洋服をショップで購入する場合と洋服をテーラーでオーダーする場合で決定的に違うところは購入する洋服・購入する予定の服を試着して自分の好みに合うかどうかを確かめることができるという点です。オンラインで購入する場合も試着はできないので、今までの経験を基にサイズや色、デザインをイメージして選ばれることが多いと思います。
既製品を店舗で購入する場合は試着をして確認ができるのでイメージと合わないというリスクを下げることは可能となります、但しその場合でも自分に合っていない洋服を買ってしまったのではないか?何度か着ているうちに自分には合っていないのではないか?と購入後に思ったことがある方は多いのではないでしょうか?

実際に私がお客様とお話をさせていただく中で、既製品購入時に試着をして選んだにも関わらず、購入後着ているうちに何故か自分に合わないと思ってしまうという相談を受けることが何度もありました。
その理由は、自分に合う洋服・スタイルがどんなものなのかを試着だけで判断をするのは難しいからではないでしょうか?
また、過去に購入したことがない商品のオンラインショップでの購入や仕上がりを確認することができないオーダーの方がイメージと違ったという結果になるリスクが更に上がるのは当然のことだと思います。
私自身も既製品を購入したり、自分自身の為にオーダースーツやオーダージャケットを仕立ててきた経験を基に、お客様からの相談に対して自分に置き換えて考えて話をさせていただいております。

本題である洋服が自分に合ってるかどうかについて、先ず主観的な好みと客観的な好みが一致しないことがしばしばあるということを知っておく必要があると私は思います。
洋服を選ぶ際に主観的な好みが最も重要視されるのは間違いないのですが、自分で洋服を選んでいると同じような物ばかりになってしまったり、変化を楽しむことができないのではないかと思います。
私自身も自分用の洋服や生地を選んでいると、無意識に同じような色や柄の物ばかり選んでしまうことが多いです。
同じようなものを選ぶことは自分自身のスタイルや装いを明確に絞りたい場合やミニマルなワードローブを構築したい場合は良い方法となります。

しかしその一方で、いろいろな色や柄を着てみて洋服を楽しみたいという気持ちがある方も多いと思いますし、私もテーラーとして洋服のプロでありながらも装うことを楽しみたいと常に思っております。
今まで着たことがないタイプの色や柄を試してみることで、新鮮な気持ちになれたり、今までにない良いリアクションを周りの方からしてもらえることがあります。
自分自身ではあまり似合っていないと思う洋服が、客観的に見たら良く見られているということは実は多いです。

洋服の購入時は主観的な視点で自分と洋服の相性について判断をすることが多いのですが、購入後は自分が着ている姿を自分自身で見ている時間よりも、パートナーや会社の同僚などの周りの方から自分と洋服の相性について客観的に判断をされている時間が長いと思います。
文章にすると堅苦しくなってしまうのですが、客観的にどう見られているかについて考えてみるのも洋服の楽しみ方の一つではないかと思います。

主観と客観について

それでは、主観的な意見(自分自身の好み)と客観的な意見を両立させる洋服選びはどのようにしたらできるのかについて。
方法は二つあると思います、①好みの合う人に意見を聞きながら一緒に洋服選びをする、②信頼ができる洋服屋・プロにアドバイスや提案をしてもらう。
②に関しては、洋服選びだけに限らずあらゆる分野で同じことが言えると思います。
僕自身も学生時代はプロの洋服屋さんや先輩にアドバイスをしてもらいながら真剣に洋服を選んできました、洋服以外に飲食店やバーでも信頼できるプロの意見やお薦めの提案を聞きながらお任せすることで新たな発見を楽しむことができると思っております。

DORSOはお客様のお好みに寄り添い理想を形にするためにお客様との対話を大切にしております。
オーダーに求められるものは当然お客様それぞれで異なりますので、お客様のご要望に対して最適な提案は何なのかをお話の中から感じ取り、皆様それぞれに合わせたDORSOが考える最適解をご提案させていただきます。

今回は"自分自身に合う洋服が分からない"について、DORSOなりの考えを記事にさせていただきました。
お客様それぞれのスタイル構築をお手伝いさせていただくなかで、テーラーとしてオーダーでの洋服作りの面白さをお伝えできるようにお客様との対話を楽しみ、お客様の期待を上回る洋服作りを目指して、DORSOは皆様から頂戴するご要望に向き合い一つ一つのオーダーのクオリティー向上のために尽力いたします。

齋藤力

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