齋藤力

"SPENCE BRYSON"の"IRISH LINEN"でツーピーススーツを仕立てる

PROCESS OF ORDERING
お客様から頂戴したオーダーアイテムの素材選びから仕上がりまでの過程について、"SPENCE BRYSON(スペンスブライソン)"のIRISH LINENコレクションの中の一つである"LISMORE(リスモア)"でオーダーを頂戴したツーピーススーツを一例にご説明をさせていただきます。
DORSOでスーツをオーダーいただいた場合のご注文からご納品までの流れ、お客様からのご要望やこだわり、私自身が洋服作りに対して大切にしていることについて触れていきます。

生地選び

今回ご紹介するスーツはDORSOで3着目となるリピーターのお客様からいただいたオーダーです。
"2024年 新春オーダーフェア"の開催中に生地のみのご予約を頂戴し、2着目のスーツ完成後にフィッティングをチェックした上で仕立て始めさせていただきました。

何を着ても暑い日本の夏に於いて、私が過去に着てきた異なるウエイト・織りのアイリッシュリネンの中で最も快適に過ごすことができるクオリティーが"LISMORE(リズモア)"だったので、新春オーダーフェアとして7色のアイリッシュリネン"LISMORE(リズモア)"をご用意致しました。
それらの中から、定番色であるネイビーをお選びいただきました。

アイリッシュリネンのネイビーは他の繊維と色合いが異なり、写真のようにほんのり白味を帯びているのが特徴です。

スーツ完成

前回のスーツを2024年5月にご納品させていただき、DORSOのフィッティングにご満足いただいた上で続けて今回のツーピーススーツを仕立てさせていただきました。

前回仮縫いを実施して得たデータを基に今回は設計させていただくので、仮縫い無しで快適なフィッティングが実現できると判断し、仮縫い無しの通常納期である約2カ月で仕上げさせていただきました。

今回のお客様には前回の着心地を気に入っていただいていたので、前回のオーダーと同様に今回も"DORSOハイクオリティーオプション"をお薦めさせていただき、
・肩イセ増量仕立て
・袖イセ増量仕立て
・本衿かけ仕立て
・ゴージーラインカーブ仕立て
・衿穴(フラワーホール)手かがり仕立て
これらのハイクオリティーオプションを採用した仕立てをお選びいただきました

"DORSOハイクオリティーオプション"については過去記事の「私が選んだ "LORO PIANA SILK AIR" のウール&シルク&カシミヤ ジャケット」で詳しくご説明しておりますので、是非ご覧くださいませ。

パンツの仕様は、サイドアジャスター付きの仕立てをお選びいただきました。

シャツ、ソックス、シューズの色合わせが素敵なコーディネート。

ジャケットの腰ポケットは軽快さ・カジュアル感を重視してアウトポケットで仕立てさせていただきました。

今回のブログでは、DORSOでリピーターのお客様のアイリッシュリネンのツーピーススーツをご紹介させていただきました。

DORSOで仕立てさせていただいたオーダースーツをお客様の生活の中で着ていただき、実際の動きに伴う着用感やスーツ自体のデザイン・バランス・仕様(裏地やポケット)について感じられたことはできる限り共有させていただきたいと私は思っております。
初めてのオーダーのお客様もリピーターのお客様も同様に、お客様のワードローブに携わらせていただく中で1着1着のご納品を大切にしながら、ご納品後もご意見をお聞きすることでお客様の理想を形にするお手伝いを可能にし、私が取らせていただいたデータをアップデートし続けることでお客様の期待にお応えできると信じております。
お客様の期待を超える服作りを目指して、今後もDORSOは尽力致します。

齋藤力

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