
"Why I ordered"
Why I orderedでは私が自分のために仕立てた洋服について、なぜこの生地を選んだのか、何を考えて仕立てたのか、完成した洋服から得られる着想感はどうなのか、どんな着方をするのか、私なりの考えを記事にさせていただきます。
是非ご覧くださいませ。

私が自分用に仕立てる際の生地選びは、世界中の生地屋さんが毎シーズン発表している新作コレクションの中から自分好みの生地を物色して、生地に触れながら仕立て上がりを想像し、自分が着たいと思える1着を楽しみながら選んでおります。
今回私が選んだ生地は"DORSO STOCK COLLECTION"として仕入れていたErmenegildo Zegna(エルメネジルド・ゼニア)のCASHCO(カシコ)のグレーコーデュロイです。
ゼニアの名作として有名なCASHCO、今までに何度も触れてきた生地なのですが自分自身に仕立てたことはなかったので是非着てみたいと思いDORSOのストックコレクションとして仕入れました。
CASHCO (カシコ)について
Ermenegildo Zegna(エルメネジルド・ゼニア)は、1910年にエルメネジルド・ゼニアによって創立されたイタリアを代表する服地メーカーであり、現在では世界的高級ファッションブランドとしての地位を確立しております。
CASHCOはErmenegildo Zegnaの定番素材であり、最高級コットンとカシミヤを混紡したコーデュロイや平織り、綾織りとバリエーションが豊富なコレクションです。

コーデュロイでスーツを仕立てるのは私にとっては今回が2着目となります。
1着目は、Holland & Sherry(ホーランド・シェリー)の英国製コーデュロイコレクションから選んだネイビー細畝コーデュロイでシングルスリーピーススーツを仕立てました。
今回選んだCASHCOの細畝コーデュロイはカシミヤ混ということもあって英国製コーデュロイと比較するとかなり柔らかく雰囲気も異なります。もちろん英国製のコーデュロイには正統派クラシックといった雰囲気の良さがあるのですが、今回はCASHCOの生地が持つ柔らかい雰囲気を活かしてカジュアルなダブルスーツを仕立てたいと思いました。
今まで仕立ててきたダブルブレステッドの設計よりもリラックス感を増すと共にカジュアル使いしやすいスーツにしたいと思いジャケットもパンツも新たに設計して型紙を制作致しました。

生地は裁断する際に順毛・逆毛という毛並みの方向を確認して順毛方向に合わせて裁断をするのが基本なのですが、コーデュロイの場合は毛並みもデザインの一つと捉えて順毛と逆毛のどちらかを選んで裁断をします。
順毛の場合は手触りが滑らかで色味が明るくなるのが特徴で、逆毛の場合は落ち着いた深い色味を出せるという特徴があります。
コーデュロイでオーダースーツを仕立てる際は逆毛を選ばれることが多いのですが、今回のスーツはカジュアルなコーディネートを想定しており、色は順毛の明るさの方が適していると感じたので、順毛での仕立てを私は選択しました。

グレーコーデュロイのダブルブレステッドのツーピーススーツが完成致しました。
カジュアルな雰囲気を出すためにラペルの曲線具合、ボタンの配置、肩回りの設計、全体の縦横バランスに調整を加えた型紙で制作致しました。



Ermenegildo Zegnaのグレーコーデュロイで仕立てたダブルのツーピーススーツを早速着てみました。
英国製のコーデュロイと比較すると着た時の感覚が全く違うので、同じ種類の生地ですが全く違う魅力がそれぞれにあると実感することができました。
CASHCOのコーデュロイで仕立てたスーツの着心地の印象はとにかく柔らかくて軽い、コットン系の生地で今までに感じたことのないリラックス感と柔軟性を同時に感じることができる着心地に驚きました。
この柔軟さはElastane 1%が含まれていることによるストレッチ性なのですが、生地の伸縮性が強すぎることもなく適度なストレッチにとどまっている点もこの品質の魅力だと感じます。
そして何といっても最大の魅力はコーデュロイ特有の美しい艶と色の表情です。コーデュロイでしか表現ができない生地の陰影が美しくて高揚感のある着心地を実現してくれました。



ブラックタートルネックのニットとのコーディネート。


グレーモックネックのニットとのコーディネート。


パンツ単体使いのコーディネート。Morimotoとコラボレーションで制作したMTM レザーシャツとグレーモックネックニットを合わせました。
※見た目からレザージャケットと思われるかもしれませんが、仕立て方がシャツと同じため、ブログ記事ではレザーシャツとしてご紹介しております。


ジャケット単体使いのコーディネート。DORSOのノンウォッシュジーンズとサックスブルーのシャツを合わせました。


今回ご紹介したErmenegildo Zegna(エルメネジルド・ゼニア)のCASHCO(カシコ)を提供してくれている生地屋さんとのコラボレーションによって、短い期間ではございますが、特別価格でDORSOをお試しいただけるCASHCOフェアを開催致します。
そしてDORSOの仕立てに対するこだわりや品質だけでなく、自信を持ってお薦めしている"初回オーダー仮縫いサービス"もご利用いただけます。
DORSO CASHCOフェア
2026年8月21日(金)~2026年9月14日(月)
営業時間 9:00~19:00 (完全予約制)
対象素材 Ermenegildo Zegna CASHCO
対象アイテム スーツ ジャケット パンツ





上の生地は、グレー・オリーブ・ベージュ・エクリュ・ブラウンとなり、DORSOでストックしているコレクションとなります。
フェアでは、これらストック以外のカラーもサンプルでご用意がございますので是非ご覧くださいませ。

お休みの日や気軽な服装を楽しみたい時に最適なパートナーとなるCASHCOのスーツ。他の素材では味わうことができないCASHCO特有の生地の質感を楽しめるのが最大の魅力です。
CASHCOのDORSO STOCK COLLECTIONと生地サンプルを店頭もしくはトランクショーで手に取ってご覧いただきながら、皆様にとって長年愛用することになる冬のパートナー探しをDORSOはお手伝いさせていただきます。
DORSOの仕立てやサンプルの下見、ご検討されている生地の下見も喜んで受けさせていただきますので、お問い合わせフォームからお気軽にご連絡くださいませ。
*沖縄 トランクショー
2026年8月29日(土)〜8月31日(月)
*北海道(札幌)トランクショー
2026年9月12日(土)〜 9月14日(月)
*広島トランクショー
2025年9月26日(土)〜9月28日(月)
*ジャカルタトランクショー
2026年10月3日(土)〜10月5日(月)
*大阪トランクショー
2026年10月22日(木)〜10月25日(日)