齋藤力

私が選んだ "MARLING & EVANS" のウール&リネン ダブルブレステッドジャケット

"Why I ordered"
Why I orderedでは私が自分のために仕立てた洋服について、なぜこの生地を選んだのか、何を考えて仕立てたのか、完成した洋服の着想感はどうなのか、どんな着方をするのか、私なりの考えを記事にさせていただきます。
是非ご覧くださいませ。

生地選び

私が自分用にオーダースーツやオーダージャケット、オーダーコートを仕立てる際の生地選びは、基本的には世界中の生地屋さんが毎シーズン発表している新作コレクションの中から自分の好みの生地を楽しみながら選んでおります。
但し今回は新作コレクションからではなく、何年も前から使用しているコレクションの中のひとつである"MARLING & EVANS" のウール&リネン を自分用のジャケット生地として選びました。
今回この生地を選択した理由は、数年前からこのジャケット生地の品質には関心が高かった為、何度もお客様にお薦めをしてオーダーをいただき仕立てさせていただいた経験がありましたが、自分用のジャケット生地を選ぶ際に何度も候補に入りながらも、その時々の新作生地などを優先していた結果、自分用に選んだことがなかったので今回は私にとって念願の仕立てとなります。

ウール&リネンの魅力

MARLING & EVANS (マーリング&エヴァンス)のウール&リネンは、6月に開催しておりました"DORSOオーダーフェアのジャケット生地"でもご紹介をした生地です。
Wool 50% & Linen 50% で290gmsの品質は、ジャケットらしいカジュアルな風合い、真夏と真冬以外の季節に適した使い勝手が良い重さと質感、ビジネスシーンからデイオフまで着用可能でジャケパンとしてコーディネートがしやすい定番の色味・王道のグレンチェック柄が魅力のジャケット生地です。

生地を見て触れながら、どのようなデザインで仕立てるか妄想タイムを楽しみます。
この妄想タイムがオーダーでスーツやジャケットを仕立てる楽しみのひとつであり、自分の理想とする洋服を手に入れるための重要な過程であり、何度経験してもワクワクする時間です。
私が今回仕立てる前に考えていたのは、シングルにするかダブルにするかについて。
シングルの方が気楽に羽織れてコーディネートがしやすいかなぁと思いつつ、このグレンチェックが持つ英国生地らしい正統派のデザイン・バランスを見ているとダブルも試してみたいなぁという気持ちが高まってきました。

ダブルブレステッド完成

妄想タイムを楽しんだ結果、"MARLING & EVANS" のウール&リネンのブルー×ネイビー グレンチェックで仕立てたダブルブレステッドジャケットが完成しました。

ブルーをベースにネイビーのチェックが入った2色使いの典型的なグレンチェック。
タテとヨコの比率が整っていて、チェック自体のサイズ感もジャケットに適した程良い大きさです。

ダブルのデザインでもシングルと同様に、ラペルのロールの立体感はDORSOのこだわりのひとつです。
シングルの場合は裾に向かってフロントはカーブで繋がりますが、ダブルの場合は直線と繋がるのでシングルとは異なる設計となり見え方も変わってきます。

フロントの直線からロールして上衿に向かって伸びるピークドラペル。
ロールのカーブから衿先まで自然な曲線で繋げたラペルのインパクトがダブルブレステッドの最大の魅力です。

コーディネート

仕上がったダブルブレステッドジャケットを着てみました。
オリーブカラーのシルクニットタイとロンドンストライプのシャツに、ブリスベンモスのコットンで仕立てたパンツを合わせたコーディネート。

シャツはDORSOのオリジナルMTMのセミワイドスプレッド。

ダークトーンのボタンダウンシャツをノータイでコーディネートしました。

シャツはDORSOのオリジナルMTMのワンピースカラーボタンダウンシャツ。

ブラックベースのペイズリー柄ネクタイとグレーシャツに、スペンスブライソンのホップサックリネンで仕立てたパンツを合わせたコーディネート。

ニットにブリスベンモスのコットンで仕立てたパンツを合わせたコーディネート。

インナーのニットは,イダスクラッチでオーダーしたグレージュのクルーネック。

ホワイトのニットポロを合わせたコーディネート。

パンツはリジッドデニムを合わせました。

今回は、"MARLING & EVANS" のウール&リネンで仕立てたダブルブレステッドジャケットについて記事を書かせていただきました。
"MARLING & EVANS" のウール&リネンはDORSOでストックしておりますので、品切れになるまではリクエストをいただけましたら店舗・トランクショーでご覧いただけます。
店舗では仕立て上がった現物のジャケットもご覧いただけますので、ご興味をお持ちいただけましたら是非実物をご覧くださいませ。
今回は生地を眺めながらイメージを高めてデザインを後で決めて仕立てました。
生地選びと同様にどのようなデザインで仕立てるか、選んだ生地と仕立てたいデザインの相性は良いのか、いろいろな妄想をしながら仕立てる過程こそがオーダーの醍醐味です。
このブログでは、オーダーで洋服を仕立てることの魅力を少しでもお伝えできればと思い自分自身のオーダーについて記事にさせていただきました。
皆様のオーダーの満足度を高める為にはご自身の手で生地の感触を確かめて、目で見てイメージを高めることが大切だと思っておりますので、是非店頭もしくはトランクショーで実物の生地を手に取ってご覧くださいませ。
生地や仕立てに関するご質問やご相談を喜んで受けさせていただきますので、お問い合わせフォームからお気軽にご連絡くださいませ。

齋藤力

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